永久歯が生える前に虫歯などで乳歯を失ってしまうと、しっかり噛めないことから栄養を十分に摂れずに成長が妨げられたり、不正咬合の原因となったりします。将来、永久歯が正常に生えそろうためには、乳歯を健康に保つことがとても重要です。乳歯は永久歯に比べて虫歯になりやすいため、まだ上手に歯みがきができない小さなお子様がいらっしゃいましたら、親御さんが気にかけてお口の中のケアをしてあげましょう。
テレビや新聞などでときどき目にする「食育」とは、子どもたちに正しい食習慣を身につけさせよう、という考え方です。バランスのよい食事を時間を決めて摂らせることは、お口の中を虫歯になりにくい状態に保つことにも役立ちます。
当院では、「乳歯の生えはじめ~永久歯に生え替わるまで」のお子様を診療する小児歯科を設けています。過去に乳歯が虫歯になったことがあるお子様は、お口の中が虫歯になりやすい環境になっている可能性があります。虫歯を防いで丈夫な永久歯を育てるためには、小さいうちから歯医者でのケアを続けるとよいでしょう。
虫歯予防は、まず歯みがきから。上手に歯みがきができるよう、正しいブラッシング方法を指導します。
歯にフッ素を塗布してミュータンス菌(虫歯菌)の繁殖を抑制し、歯の再石灰化を促します。
奥歯の溝には汚れが溜まりやすいため、歯科用の樹脂を埋め込んで溝を埋め、虫歯になりにくくします。
顎が小さく、将来歯並びが悪くなることが予想される場合、顎の骨の成長を促す矯正治療で、永久歯が生えてくる場所を確保します。